アメリカのNikeのインターンシップの説明会に行ってきた。
現在、Nike Inc(ナイキ インク)がインターンシップを募集しており、その説明会をパーゾンズ(ニューヨークの美術大学)で行ったので、どのような内容なのか、どのような人材が求められているのか、聞いていきました。
説明に来られた方は、デザイナーの方ではなく、おそらく人事の方。
欲しい人材をズバリと言ってしまうところや、ポートフォリオで重要視するところも具体的で、ためになります。
ちなみに、パーソンズがデザイン学校のため、デザイナー募集という色が濃い説明会だったのですが、ナイキでは現在様々な職、様々な場所でのインターンを絶賛募集中とのことです。
ナイキのフィロソフィーやインターンの概要のスライド
画質があまり良くないのですが、まず説明のスライドがおしゃれです。
5のスライドはなぜかなくて、ではとばしますと、とばされちゃいました。
ちなみにこのスライドの後、とってもかっこいい動画を見ました。そこでのメッセージはいくつかあったのですが、一番印象に残ったものはこれでした。
「未来を予想する上で、一番効果的なのはその未来を自分で作ることだ」
質疑応答
インターンの詳細は?
オンラインに詳細なインターンシップの情報はすべて載っているので、こちらを確認してほしい。
Nikeのデザイン施設の充実さについて
3Dとかモデルメイキング、ソーイングマシーンやニッティングマシーン。施設も充実。
学べるスクールもあるあり。すごく良い施設。イノベーションにすごいお金をかけてる。
まずは何を用意すれば良い?
ポートフォリオを用意してほしい。
ウェブサイトがあるのがふさわしいが、Dropboxにおいてあっても良い。ただ、デジタルでは有るべき。
ポートフォリオの中身はどのようなものが良い?
その人がどうやって考えてものを生み出すのかというのが、分かる内容であることが重要。
ムードボード、スケッチ。そのような製作過程のものも重要視する。
作ったプロセスについてのキャプションをつけたり。
どうやってその人が考えるか、テイストは何か、どのようなプロセスか、どのように仕事をするか、そのようなことが知りたい。
ちなみに現在仕事を任せている人たちについても、こちらはそういうところをすべて把握しているつもり。
とりあえず、ものすごい人数が応募してくるため、一発で見てすぐに分かるものにしてもらわないといけない。これはどういう意味?などこちらから聞くことは時間的にもできないので。
(現在は大忙しなので、1ヶ月は質問をしないでくれると非常に助かる、とも言っていた。本当に大忙しだなぁ。)
いろいろな部署を回れるインターンはあるか?
適性を見て、東京のデザインに生かせるとか、アムステルダムの事務所に行くとかそういうこともあるが、全部署を回れるようなインターンシップはない。
どんな人物を求めているか?
オールラウンドプレイヤーより、ハイレベルに一つのことができる人が欲しい。
フォーカスして欲しい。レジュメにこれもあれもできる、と書いてある人がいるけれど、それよりは一つのアメイジングなデザインができる人が欲しい。
ある程度のレベルできる人なんてすでに会社にいるので。
どのような人物がマーケティングに欲しいか?
マーケティングのポジションは、やっぱり経験者が欲しいと思ってはいる。スタバのマーケティング経験者など、一見ナイキと関係のない人も入ってきて多様性を重要視位している。
ちなみに、デザイナーは古いアイディアやデザインではない人がいいというのはある。
インターンの内容は?
シニアデザイナーがインターン生一人ひとりにメンターとしてつく。そして、現在進行中のプロジェクトにジョインしてもらう。最終的にはCEOやボードメンバーの前でインターンでの内容をプレゼンしてもらう。
全部で12週間のプログラム。5月始まり、8月終わり。詳細な日程はまだ未定。
インターン経験者だとナイキに就職しやすいか?
その可能性はある。
補足情報
Nikeの規模は本当に大きい
ソックスの分野だけでも300万ドルの規模を扱うことになる。
バスケもNBAの全ユニフォームを担当。
など。
Makingというアプリを制作
サステナビリティ社会を目指すアプリ。
http://nikemakers.com/#/ (iOSのみ)
サステイナビリティに関して全社で様々なことが進行中。
↓去年、ナイキの新しいスタジオがニューヨークに完成。とてもおしゃれです!
以上。
オールラウンダーなんていらない、とズバッと言うところが潔いな〜と思いました。確かにインターンシップとはいえ、学生が学ぶだけでなく、企業にとってもいい作用があるようにしたいし、特に素晴らしい学生は先に取っておきたいですよね。
そして、ポートフォリオで重要視するのは、作品よりもプロセスや考え方というところもとても印象的です。確かに、どのような人なのか知って、どのような考え方を持ってるかというのが見えた方が、この人と一緒に働きたいな、もっと教えたいな、などなど自分(会社)とのその応募者との未来のことを想像することが可能な気がします。
そういうことを大学生活始まる前に教えてくれたら、備えるることができるのにな〜と感じました。大学4年生の段階で、このようなことを聞いても方向転換は難しい・・。